車検の基準

車検とは、その名の通り「車を検査」することです。その検査結果によって合否が判断されます。

ですので、当然合否を判断するための「基準」が設定されています。

ディーラーや車検工場にお願いする場合は、事前に基準を満たさない部分があると、指摘され交換を行いますが、ユーザー車検の場合は自分で判断する必要があります。

車検の基準とは

車検は、車両の安全性や環境への基準を満たしているかどうかを判断します。

そのための基準が設定されています。

内容は国土交通省が定めています。詳しくは、2017年4月4日現在の道路運送車両の保安基準

膨大な文字数になりますので、全てを列挙することは控えておきます。

ブレーキが利かない、ライトがつかない、など安全走行に問題を生じる部分は車検前の点検・整備で業者が修理を行うことでしょう。

走行性能に問題があれば当然車検は通りません。走行性能や安全性能、環境への影響についても細かく定められています。

そういったこと以外に、愛車のドレスアップとしてヘッドライトの交換やエアロパーツ装着、マフラーやタイヤ・ホイールの交換などをされる方も多いですよね。

新車の時と同じ純正部品のままであれば、不具合さえなければ車検は合格します。

純正以外は全てNGということはありませんが注意が必要なケースもあります。

今回は、交換されることの多いパーツについて、車検の基準をまとめてみました。

灯火類の基準

ライトは、夜間の走行や車線変更、左折や右折など、安全性に直接関わる重要な部分ですので、厳しく基準が設定されています。

ヘッドライト

ヘッドライト

ヘッドライトの色は、白色。で左右同じ色。(ただし平成17年12月31日以前の車は「黄色」でもOK)

色温度(ケルビン数)については、数値での制限ではなく車検の場合は、最終的な判断をくだすのは検査員です。

最近の流行りの青白いヘッドライトはケルビン数が高いものが多く、7000を超えると白色とはみなされず、車検委通らないことも考えられます。

6500位までにしておいた方が無難でしょう。

さらに、明るさやライトの向きなど、細かな基準があります。

ライトに関しては、ウィンカー・フォグランプ・リアフォグ・サイドマーカー・テールランプ等にも基準があります。

特にヘッドライトは良く交換される部品です。

交換前に車検に対応しているかどうか、よく確認しましょう。

エアロパーツ

こちらもドレスアップには欠かせないアイテムですよね。

フロントのスポイラーは地上高9cmに満たないものは基準に沿っていませんので、つけられません。

地上高9cm以下のリップスポイラーなんて、多分普通に運転したら、ぶつけまくって傷だらけになってしまいます。

フェンダーも片側10mmまでであれば、構造変更の申請をしなくても装着しても問題はないようです。※オーバーフェンダーの取り付け方法によって自動車検査員の判断次第では不合格になる場合もあります。

ホイール

タイヤ・ホイール

タイヤとホイールは、フェンダーからはみ出していたり、ブレーキホースやボディなどと干渉したり、スピードメーターが誤作動するほど、小さいもしくは大きなタイヤは車検には通りません。

タイヤは、当然溝の深さも確認されます。スリップサイン(1.6mm以下の溝)が出ているようなタイヤは、車検委は通りません。

安全面でも危険ですので、速やかに交換しましょう。

ハンドル(ステアリング)

車好きは、ハンドルの交換もよく行いますよね。純正以外となれば、エアバックがついていないハンドルも多いです。

エアバック付きの純正ハンドルから、エアバックなしの外部ハンドルに交換しても車検は通りますが、いくつか注意事項もあります。

自動車保険(任意保険)でエアバッグ割引が適用されている場合は、保険料が変わる可能性があります。

保険会社に確認したほうが無難です。万が一の事故の際、保管がきかなかったら大変ですから。

・ハンドルの直径が350mm以上(メーター類が見えにくい状態でないこと)

・エアバッグ付きの車で警告灯をつけっぱなしになっていない。

ということも前提です。

マフラー

マフラーも車好きは良く交換しますよね。

マフラーの基準は、最低地上高が9cm以上となっています。

また、やかましくない、先端がバンパーから飛び出ていない、先端が尖っていない、「触媒」が装着されている、などの基準があります。

交換していない純正マフラーでも、穴が開いているものはNGです。

その他にも基準はまだまだある

ここまで、純正品から社外品に交換されることが多いパーツについて、車検の基準を書いてきましたが、他にもたくさん基準はあります。

ディーラーや整備工場に車検を依頼する場合は、事前に整備点検を行いますので、不適合になりそうな部分は交換の見積もりが出てくることでしょう。

ユーザー車検を受ける方で、色々とパーツを社外品に交換されている方は、予備審査をテスター屋で行うことをお勧めします。

テスター屋では、陸運局と同じ検査ラインを備えているので、車検前に不適合箇所をあらかじめ知ることができます。

 

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